「暮田さんはハンカチを持っていますか?」

灰傘
ハンカチ

標記の通りの問いかけを人前でされたことがある。

ある「清潔感に関するワーク」の場面で講師から突然指名されて答えさせられた。

もちろん持っていたので「持っています」と答えたが、どうも釈然としなかった。

ワークの趣旨として「ハンカチの有無」などが関連するのはわかるが、

「暮田さんはハンカチを持っていますか?」

と直接的に問いかけるというのはどうだろう。

いい年をした人間にするべき問いだろうか。

正直言って少し無礼だと感じた。

テーマをハンカチへ向けたいなら最初から自らが例となって進めればいい。

前振りのために参加者へ問いかけをする必要性はあっただろうか。

大体のところ仮にハンカチなど持っていなくても体面上「持っています」としか答えるほかない。

釈然としない理由はここにあろう。

普段から清潔感のある格好をしているわけでもない。

普段の私を取り出すならば、喫煙者、たばこ臭い、男の癖に髪は長い、ハゲてる、ボロボロのコートを着ている、といったところだろうか。

周囲の参加者はいろいろな価値観で私の回答を「解釈」しただろう。

恐ろしい話である。

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