リスナーの流動性から見る生配信

ニコ生雑感

流動性とは

流動性とは、交換のしやすさのことです。文脈によってその意味は異なりますが、次のようなことを指します。

(1)株や債券といった資産の保有者が大きな価値の損失を被ることなく当該資産を速やかに処分できる度合い
(2)現金や資金そのもの、または市場で速やかに取引を行える国債等の資産そのもの(流動性資産)
(3)流動性資産の保有度合い、または流動性資産を調達できる能力

金融市場においては、発行体の信用力、取引相手の信用力、決済ネットワークの効率性が流動性に大きな影響を与えます。

流動性日本銀行

上記、太線部分が流動性についての解説の要点部分である。この部分を生配信に当てはめて書き換えてみる。

生配信の現場においては、(1)配信者の信用力、(2)配信者への信用、(3)時間消費の効率性がリスナーの行動に大きな影響を与えます。

とでも言えようか。

生配信の流動性は低い

私見だが、生配信(ニコニコ生放送)の現場においては、流動性というものは低いと思っている。ここでは回遊性という風に言った方が良いかもしれない。

以前いろいろなリスナーに聞いたことがあるが、様々な配信を回遊性を持って視聴するという人は少なかった。

正直、配信者目線としては困った回答だった。

が、リスナーも限られた時間を消費する以上、(1)配信者の信用力、(2)配信者への信用、(3)時間消費の効率性と言う観点から考えれば納得がいく。

それは当然。

(1)(2)の観点で見れば、大手にリスナーが集中し、その他が過疎化するという理由も見えてくる。

安定性。信用力。

これがいわゆる大手配信者が大手たる理由となるだろうし、(3)についても同様だ。

安定して面白い配信の視聴に時間を費やすというのは当然だ。

どうでもよさそうな配信で時間を浪費するというのは無駄だ。

零細配信がこの先生きのこるには

だが、流動性(回遊性)というのも全くゼロではない。

タイトルの付け方や、それに応じたトークなどで状況は変わるし、新規参加者を定着(少なくともその配信は)させることはなくはない。

しかし、目線としては長期を見据えるべきだろう。

個性とかブランド力か

(1)配信者の信用力、(2)配信者への信用、(3)時間消費の効率性のうち、(1)と(2)は大手以外の配信者でも達成できないことはない。

これも私見だが、長期の配信から来る「信用力」や「信用」は、零細配信でも手に入れることは可能だと思うから。

問題は(3)である。

だがここで思うのは、配信の「個性とかブランド力」という要素である。

どうでも良い内容の配信でも、何かプレミアムを付加できないか、という事。

例えば、あえて誰もやらない風なスタイルも良いのでは?と。

それが配信の「個性とかブランド力」という他への差別化という有利さを引き出してくれるはずと思って。

結論

自分にとっての差別化や有利さとは何か?

長時間配信としゃべり続ける配信スタイルくらいしか思い浮かばない。

リスナーの時間を浪費しかねないスタイルに未来はあるだろうか。

つまるところ、生配信というものは証券や先物市場と同じなのだ。

話題性、実力を備えた魅力的な銘柄がある一方、出来高(来場者)の少ない見捨てられたような銘柄が大半。

それが証券市場であり、生配信だと思っている。

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